不法行為
不法行為とは
故意または過失により他人に損害を与えた加害者に、被害者に損害賠償させる制度
不法行為の成立要件
加害者に故意または過失があること
→他人に損害を与えても、故意も過失もなければ不法行為は成立しない
特殊な不法行為
・使用者責任
・工作物責任
・共同不法行為
使用者責任
・従業員が業務中に起こした不法行為は、使用者も被害者に損害賠償の責任を負う
・使用者責任が成立しても、従業員が損害賠償の責任を免れるわけではない
・従業員に対する損害賠償請求権が時効で消滅しても、使用者に対する損害賠償請求権は消滅しない
求償
・使用者が損害賠償を行った場合、使用者は従業員に求償できる
・ただし、使用者が払った全額を求償することはできない
工作物責任
・建物の所有者と占有者が異なる場合、原則として、占有者が損害賠償責任を負う
・ただし、占有者が必要な措置を講じていたと証明され免責されれば、所有者が損害賠償責任を負う
→この場合、所有者が必要な措置を講じていたことが証明されても免責されない
共同不法行為
共同不法行為の1人が被害者に賠償した場合、過失割合に応じて他の共同不法行為者に求償できる
相続
・被害者の相続人は、損害賠償請求権を相続できる
・被害者の相続人は、慰謝料請求権を相続できる
不法行為による損害賠償請求権の消滅時効
・主観的起算点から3年★
・不法行為の時から20年
人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権
・主観的起算点から5年
・不法行為の時から20年